田村 稔 議員(自由民主党・宮城野区)代表質問


2002年12月6日(金)仙台市議会本会議

Q(田村議員):本市ジェンダーフリー推進協議会から「男女共同参画推進に関する条例のあり方について」提言があったが、市長の所見を伺う。
A(藤井仙台市長):「男女共同参画推進に関する条例のあり方」に関する提言は,昨年6月に仙台市ジェンダーフリー推進協議会に検討を依頼し提言を頂いた。1年半近い検討期間に,2度にわたる市民意見の募集、意見交換会のしばしばの開催,また,各分野からのヒアリングの実施など様々な形態で市民意見の集約に精力的に努め、まとめらたもので,成果を十分に反映させた,手ごたえのある提言と認識している。
提言では、目指すべき社会を『男女平等のまち』との基本スタンスをとり,その実現のために男女共同参画を積極的に進めることが必要という基本姿勢,そして人権尊重と性別による差別の禁止という基本理念が,提言の大きな特徴と考えている。
Q(田村議員)文部科学省の委嘱で作られた「新子育て支援−未来を育てる基本のき」の中には,家族の解体を奨励していると思われる内容や離婚を奨励するなど,本当に社会全体や子どものことを考えているとは思えないが,所見を伺いたい。
A(藤井仙台市長):この中の記述については,私も一部に誤解を与えかねない表現や行き過ぎと思われる表現があるということを率直に感じている。家族のあり方については,現実の社会に存在している様々な家族のありようを踏まえ,家族の大切さを認識し,その多様性を認め合うことが必要であると考える。
Q(田村議員):わが国には「らしくあれ」という言葉がある。「先生は先生らしく」「お父さんはお父さんらしく」等,これらは社会の規範であり,秩序だった。これが軽んじられてきたこととモラルの欠如や世の中の乱れが正比例している。市長はいかが考えるか。また,日本人の伝統文化や慣習を否定するのは偏りすぎた思想だ。所見を伺う。
A(藤井仙台市長):伝統文化,慣習は,いわば「不易」と「流行」,時代が変わろうとも変わらないもの,変えてはならないものと,時代の移り変わりとともに変わっていくもの,変えていくべきものがあると認識している。
 こうした様々な伝統文化や慣習のうち,市民の多様な生き方の選択を阻んだり,性別によって中立でない影響を及ぼすものについては,「流行」の部分,つまり変えていかなければならないものの領域に入るものと思う。
 また,いわゆる「らしさ」の意味するところは,時代の移り変わりによる変化や個々人の価値観により違いがあると認識している。それぞれの価値観を尊重し合い,自立した個人としての自由な選択を可能にし,一人ひとりがいきいきと自立的な生活ができることが基本的に重要であると考えている。
Q(田村議員):良識的な男女共同参画の条例を制定するため,@「男らしさ・女らしさ」を一方的に否定せず,日本のよき伝統や文化を大切にし,社会の制度や慣習を尊重する。A行政が思想・良心や表現の自由等の基本的人権を侵害しない。B子供たちの健全育成を阻害する「ジェンダー・フリー」のような特定の思想に基づく教育はしない。C家庭は社会の基礎的単位であり,現実に家庭を支えている「専業主婦」を否定しない。D「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」のような性道徳の退廃をもたらす内容を入れない。訳のわからない横文字は使わないようにしてほしい。この提案について所見を伺う。
A(藤井仙台市長):市民局長条例の理念について,協議会提言を十分に尊重して検討を進めていきたい。もっとも基本となるのは、市民一人ひとりが人間として大切にされること,人権が尊重されることだと認識している。人権尊重の考え方に立ち,性別を理由とするいかなる差別も受けないこと,個人の多様な考え方や生き方を尊重し人生の選択の可能性を広げていくことが重要ではないかと考えている。
 「男らしさ,女らしさ」については、そうした表現を強調し過ぎることによって市民の価値観や生き方の選択に何らかの枠はめをしてしまうことのないよう,十分に配慮する必要があると考えている。子どもたちの教育に関しても,一人ひとりの個性と能力を伸ばしていくということを大切にすべきと考えている。
 さらに,「専業主婦」を含めて,特定の生き方が否定されることなく,男女の主体的で自由な選択を可能としていくことが大切であり、社会の制度や慣習がそうした選択を妨げることのないよう配慮されるべきと考える。
 なお,「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」については、現時点では用語としての認知度が低いということも踏まえ,慎重に検討してまいりたいと考えている。
Q(田村議員):「新子育て支援―未来を育てる基本のき」の解釈で,一部に誤解を招く表現があるとご見解をいただいたこと,非常にありがたいと思っている。
 市民局長の答弁の中に,私が提案した「男らしさ,女らしさを一方的に否定することなく,日本のよき伝統や文化を大切にし,社会の制度や慣習を尊重する。」で,私が言ったのは,否定はしないでほしいということ。別にこれを強調しろとは言っていない。そのへんを踏まえて答弁してほしい。
A(藤井仙台市長):私の答弁にも関わる問題なので、答弁する。男らしさ女らしさ,あるいは若者らしさとか子どもらしさ,こういった「らしさ」は、相対的な価値概念で,それらは一つの包括的な価値概念にまとめる必要がある。絶対的な価値概念に近い,包括的な概念としては,個性というのがすべてに共通する概念であると考える。多様な個性、これを自己実現すること,主体的にこれを選択する自由,これを認め合うべきであるという気持ちで、それらを否定することを強調したりと,いうことは表現上、特に必要であるかどうかということはおっしゃるとおりであると思う。全体的には、今申したような包括概念に基づいて表現すべきであると考えている。

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